ネコにごはん、花にもごはん

お花を買うとたまにもらえる「切花延命剤」。もしあなたに、「切花延命剤」の良さが伝わっていないとしたら、それは完全に、このネーミングのせいでしょう。「切花延命剤」という、わかるようなわからないような名前のせいです。

切花延命剤は養分を補給してくれるので、別名「フラワーフード」ともいうそうです。絶対こっちの方がわかりやすいです。たとえば、キャットフードが「飼猫延命剤」だったら、どうでしょう。やはり、ん？？と思うはずです。

このネーミングにより、「延命って響きが切なくて、かわいそう」と感じる方もいるようで。ああ！伝わってない！と悔しくなり、名前がよくないよなあと常々思うのです。

ごはんなんですよ、お花の。猫にごはんあげないなんてできないですよね？たとえば、つぼみを咲かせるとき。これは、花にとってかなりエネルギーを使うことです。ごはんがあれば、つぼみも咲きます。なので、長く楽しめるわけです。ところが、「延命」という名前が入ってるせいで、まるで薬をうって無理矢理生き延ばしているみたいに聞こえちゃうんです。かのパリコレのモデルさえ、無理なダイエットはタブー視され、健康的なスタイル美が求められています。花も同じで、健康的な美しさを楽しんでほしいのです。ちょっとだけ切花延命剤がどんなものか説明させてください。

切花延命剤というのは、【花の根っこ】の代わりともいえます。ごはんをあげてくれて、免疫機能もくれるやさしい助っ人です。どういうことかと言いますと、切花というのは、出荷されるときに、根っこから切り離されます。今まで根っこは、水分や養分を茎・葉っぱ・花へと送ったり、バクテリアなどの侵入を防いでいました。

その大事な根っこがいなくなった今、 花瓶に水はあるけど、養分はどうする？バクテリアからどう守る？そんなときに、助けてくれるのが、この切花延命剤です。切花延命剤の主な成分は、【糖類】と【抗菌剤】です。まさに、花の根っこの代わりなのです。

市販の切花延命剤は、「水換えが減る」「花が長く楽しめる」と紹介されるので、無理に使わなくていいかなと感じてしまうんだと思います。もちろん、そういうメリットもあるけれど、お花の健康のために必要なんです。フラワーフード、浸透するといいなあ。

以前、お客様のお便りに載せた漫画を載せておきますので
ぜひご覧ください！